F5 西武渋谷店 フォルナゼッティ B館8階 古典とシュールがミックスされた独自のフォルナゼッティワールド
代表作「テーマ&ヴァリエーション」(ウォールプレート)のシリーズ。リナ・カヴァリエリ(1874~1944)は戦前「世界一の美女」と言われ、世の男性を虜にしたイタリアのオペラ歌手。世界の主要都市のオペラ劇場を満員にさせ、初期の映画スターでもありました。フォルナゼッティはあるときからリナのポートレートのヴァリエーション作りを始めたら止まらなくなり、晩年まで数えきれないほどのあらゆるバージョンを作りました。中央は同じくイタリアの古いアートに登場している太陽のヴァリエーション。ブラック&ホワイトで表現されるフォルナゼッティの作品は伝統技術を受け継ぐ熟練職人たちが絵柄をプレートの表面に丁寧に貼り付けてから焼き上げています。また金彩はすべててこの後で職人により手塗りされています。
おなじくリナ・カヴァリエリのテーブルと椅子。アジサイの花に埋もれたリナ、スキー用目出し帽をかぶったリナなど、美貌のリナの表情をあの手この手で覆い隠そうとしても、その美しさは隠せるものではありません。これらの彩色もすべて熟練職人の手塗りによるものです。
真っ赤なトレーの中央の鍵穴から片目をのぞかせるリナ・カヴァリエリ。トレーの上のグラスの底にはそれぞれ異なるリナの顔が描かれています。
フォルナゼッティが好んで描いたモチーフの一つに蝶があります。真っ黒なキャビネットに描かれたおびただしい数の蝶、広く室内が映り込むように作られた凸面ミラーの周囲を彩る蝶など、これらの彩色もすべて手塗りで仕上げてあります。
左は愛猫家ならすぐに欲しくなる、リアルに描かれた猫を切り抜いた金属製の傘立て。右はチャップリン風の姿で縦に引き伸ばされたリナ・カヴァリエリの花瓶。両方ともかなりの大きさがあるだけに、存在感も十分。希少性の高い作品です。実際にフォルナゼッティのスタジオには多くの猫たちがわがもの顔で暮らしています。
下はリナ・カヴァリエリを描いた小物入れ、灰皿、ブックエンドなど。プレゼントに使ったら絶対に印象に残ること請け合いの個性的なフォルナゼッティのギフトアイテムも豊富にそろっています。
石河達也
Ishikawa Tatsuya
フォルナゼッティのショップは渋谷店らしい現代アートのオルタナティブスペースやリシャール・ミル、バカラなどのショップがならぶB館8階にあるため、インターナショナルな感性のお客さまが多いフロアになっています。このフロアのお客さまはミラノ、パリ、ニューヨークなどの好感度なショップですでにフォルナゼッティをご存じの方も多く、「日本にもちゃんとあるとは、さすが西武渋谷店」とおほめの言葉をいただくこともあります。
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